誌面づくりを通じてCO 2 削減を呼びかけ
フロアごとに、温度調節担当者を任命
「社内ではできるだけネクタイを外してすごしています」という広告企画部の福本さん。実は3階の冷房の温度調節担当だそうです。「“オフィスの冷房が28℃設定だと、CO 2が一夏で何百万トンも減る”とか、チーム・マイナス6%のホームページで勉強しましたよ」 「当社の社屋は窓が大きく、四季の移ろいをいつも感じることができるんです。また、都心にありながら、裏が広場なので風通しもいいんですよ」という「環境会議」担当田崎さん。日差しが強い時はブラインドを下げて、窓を開け放つ。「夏の涼しい夜は屋上でビアパーティーも開催しています」。ごみはもちろん分別、徹底するために業者にも委託して処分しているそうです。
社屋内の楠が環境問題を考えるきっかけに
そんな田崎さんが、会社の中で一番好きな場所は……「当社の玄関前にある、不思議な形をした小さな楠です」
この楠、95年に宣伝会議が土地を購入した際には大きな切り株でした。かつて古い木造家屋を覆う高さ10数メートルはある立派な楠だったそうですが、12年前に所有者が亡くなり、家が取り壊されるのと同時に伐採されてしまいました。「なんとかこの切り株を再生できないだろうか」と考えた東代表は、専門家に相談し、工事で根を痛めないようにコの字型の社屋にし、水が行き渡るように板張りのエントランスにしました。努力の甲斐あって、翌夏二箇所から芽が生え、切り株からは天に向かってあちこちから芽が伸び枝となり、そして今、幹となりつつあります。3年前、この楠は「共に末永く成長していきたい」という社員の思いによって、和歌山県の熊野本宮大社のお祓いを受け「ご神木」となりました。
「ぐんぐん成長し、いつも私たち社員や、ご来社される方々の目を楽しませています。通りすがりの方が楠を見上げて和んでいたり、近くの小学校の生徒さんが見学に来たり。外国からの旅行者に興味を持たれて色々質問されたこともありました。楠をきっかけに、色々な人との出会いが生まれているんですよ」という田崎さん。
「“生物多様性”という概念をご存知でしょうか。私たちの生活は、生物の多様性を“資源”として利用することによって支えられています。それにも関わらず、大量生産、大量消費、大量廃棄の社会システムが多様性を脅かしています。それは普段、自然と触れ合う機会が減り、身近なものとして感じられないことも、原因のひとつではないかと思うのです。こうして楠を育むことで、私たちと切っても切れない自然環境への意識も高まっていくのではないでしょうか。」都市の樹々には、CO
2
削減以上の意義があるようです。
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玄関前の楠と「環境会議」田崎さん
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誌面づくりを通じてCO 2 削減を呼びかけ
宣伝会議が発行している「環境会議」は、持続可能な社会を実現するために活動する、市民、自治体、NPO、学生、企業をつなぐ雑誌です。専門化が進む環境業界の大きな動向が俯瞰的に把握できるように心掛けているそうで、企業を率いる経営者、環境に関する仕事に従事される方、社会意識の高いビジネスパーソン、教育関係者、意識の高い主婦の方などが主な読者。
編集部の井ノ口さんは、「相互理解が十分とはいえない市民、自治体、NPO、学生、企業をつなげようとする『環境コミュニケーション』が今、大きく変化しようとしています。従来は企業と株主をつなぐことが大きな目的だった環境報告書も、それ以上の広がりを見せています。チーム・マイナス6%もその代表例ですよね。こうした動きに今後も注目したいです」と話しています。また、昨年秋号で、地球温暖化について特集したところ、大きな反響があったということで、今後も地球レベルの環境問題に個人がどう関わっていけばよいのか、たくさんの読者の意見を反映していきたい、と考えているということです。
もう1誌、「環境ビジネス」では、省エネ、リサイクルなど資源保全につながるビジネスモデルを毎号総力取材しています。「環境ビジネス」で取り上げる内容としては、企業の温暖化防止への取り組みを紹介して終わり、ではなく、「ビジネスにつながること」がポイントになります。たとえば、そこにはどのような技術や製品が採用されているのか?また、取り組む企業にとっての課題、ニーズは何か?などです。こうした記事を通して、温暖化防止につながる製品やサービスを提供している企業や、その分野に新たに参入しようと考えている企業にとって役に立つ情報を提供しています。
編集部朝倉さんによると「地球温暖化防止について、近いところでは、食品リサイクルや建設リサイクル、緑化(屋上、壁面緑化)などを。少し長い目で見ると、省エネや燃料電池(化石資源の代替となる新エネルギー)などの特集を予定しています。また、『助成金特集』のなかでも、企業の温暖化対策に関連する助成金を取り上げることもあると思われます。」とのことです。
宣伝会議は、「チーム・マイナス6%」発足当初から参加している企業のひとつです。
「宣伝会議」の田中里沙編集長のチーム員ナンバーは「5」。
「未来予測と恐ろしい数字を知りながらも、実際の生活や仕事との接点を見出せずにいる。また、温暖化に危機感を感じつつも、どのような行動に移せばよいのかわからない。このような方は多数います。環境の輪を広げる最高かつ最後の手段はコミュニケーションの力によるものと信じています。」というメッセージを寄せています。
![]() | 「環境会議」編集部の井ノ口さん |
![]() | 「環境ビジネス」編集部の朝倉さん(右)と高田さん(左) |

