「環境モデル都市」帯広市の取り組み
1.「地方中心都市型環境モデル都市」帯広市
帯広市は、2008年7月22日に政府より環境モデル都市に選定されました。人口約17万人、総面積約619 k㎡の、畑作や酪農を中心とした大規模農業経営を展開する十勝地方の中核都市です。
温室効果ガス排出量を2030年に30%、2050年には50%の削減を目標に掲げており、農業を中心とした「田園環境モデル都市」を目指しています。
2.低炭素型の農畜産業の推進
帯広市では、低炭素型の農畜産業を推進することで、低炭素社会づくりに取り組んでいます。
たとえば、鋤(すき)等による耕起(掘り起こし)を省き、作業機械の燃料消費を削減するとともに、土壌中への炭素貯留を促進しています。
他にも、耕畜連携による良質堆肥の共有による科学肥料の削減、土壌分析等の整備農業による圃場管理や対抗植物等の活用による農薬使用量の削減などを行っています。
3.市民参加の森づくり
帯広市が30数年前から造成を始めた「帯広の森」は、面積406.5haの大規模都市公園で、まちづくりのシンボルとなっています。かつて原生林だった耕地を、再び100 年かけて森に戻し、帯広の市街地を原始の森で囲むという壮大な構想で、この森づくりをとおして自然環境や地球環境問題に対する市民の意識高揚を図るとともに、最近では樹木の生長によるCO2の吸収など地球温暖化防止効果の期待も高まっています。
「帯広の森」を市民とともに育成することで、環境教育の拠点として活用するとともに、間伐材などバイオマス資源を有効活用し、資源循環型システムの取り組みが展開されています。また、「帯広の森」を含め、緑のまちづくりをテーマとした30 万本の植樹活動や緑地の保全、公園整備などにより、緑豊かで人と自然にやさしい快適な都市環境の形成を目指しています。
4.再生可能エネルギー等の活用
帯広市では、ISO14001 の認証取得や、ESCO 事業などに率先的に取り組んだり、市内140 箇所(2009年2月)での廃天ぷら油の回収や公共交通機関での利用実験などBDF(バイオディーゼル) 利用の取り組み、太陽光発電、木質ペレット、生ごみ堆肥化容器導入費の補助など再生可能エネルギーの活用を進めています。
また、帯広市を含む十勝管内では、産学官連携によるバイオエタノールの精製やE3、E10(バイオエタノールとガソリンの混合燃料)の実証実験、バイオガスプラント11 箇所での実証実験、搾油作物を使う食用油とBDF 精製を組み合わせたモデル事業などにチャレンジしています。
5.(仮称)エコタウンの造成
広域交通体系や地理的特性に恵まれている中島地区に、廃棄物処理施設や環境リサイクル系施設を集約する(仮称)エコタウンを造成することにより、イニシャルコストの低減化や廃棄物の地域内処理体制を構築して、雇用の創出を図るとともに、運搬車両等によるCO2排出量の削減を図ります。
また、各種バイオマス関連施設や新エネルギー関連施設を立地誘導してゴミ削減やエネルギー転換によるCO2削減の取り組みを推進する計画です。
将来的には、バイオマス資源を活用した水素・電気・熱を取り出すエネルギープラントや雪冷熱エネルギープラントの立地誘導を目指しています。さらに、地区内の既存施設と連携しながら、環境教育や人材育成を行っています。
6.全市民運動の展開
市民が個々の生活において、どの程度のCO2を排出しているかを認識してもらうため、市のホームページ上に「帯広市版環境家計簿」を提供して環境意識の啓発を図っています。
また、省エネ商品の購入や省エネ活動に伴いポイントがたまり、そのポイントを商品等に交換できるエコ・アクション・ポイント事業の取り組みを推進しています。
身近な環境活動としては、マイバックの使用によるレジ袋の削減に向けた取り組みみを推進しています。なお、レジ袋の有料化に伴う購入費用については、環境基金などに寄付されることから、購入者に配慮した取り組みを進めています。
出典:
首相官邸:環境モデル都市の取り組み
首相官邸:環境モデル都市アクションプランの概要
帯広市:帯広市環境モデル都市行動計画