学校教育に対するモデナ市の取り組み
教育プログラムでの研究発表風景
イタリアのモデナ市では、学校教育の中で子供達にエネルギーの効率的な利用や都市の持続可能な発展について教えるため、学校や専門機関と協力して幅広い取り組みを行っています。
同市は、2002年6月にローカルアジェンダ21のためのフォーラムを作り、市内の産業団体や教育機関、青少年グループ、市民団体等の代表者が持続可能な発展をめぐる討論を重ねた末、2003年3月末にローカルアジェンダ21の行動計画をまとめました。中でも同市は、小さくても具体的な行動を起こしてゆくために必要である学校教育を重視し、環境政策と社会政策とを結びつけ、市民向けアジェンダ21活動とともに学校向けアジェンダ21活動に特に力を入れています。
学校向けの活動は、学校によって管轄する行政府が異なるため、様々な工夫が必要になります。州・県・市が協力してエネルギーや持続可能性をテーマにした授業を行うよう働きかけたり、異なるレベルの学校を巻き込んでネットワーク化を図ったり、関係機関や市民団体が持つ専門性や機能の効果的活用を図ったりと、多方面からアプローチしています。
具体的には、2002年から3年間、モデナ市環境課と市内8つの小学校とが自主協定を結び、互いに協力することを誓約して省エネやごみの分別等に取り組みました。
また、都市の持続可能な発展についての教育プログラムを実施するプロジェクトでは、総予算30,000ユーロのうち、70%近い20,000ユーロを負担する等、財政面においても支援を行ってきました。
都市の持続可能性教育
2004年ごろ、環境教育の分野において、自然環境から都市の持続可能性教育に重点が移っていきました。その頃、モデナ市はモデナローカルアジェンダ21等関係各所と協力し、「環境と持続可能な発展教育センター」を設立しました。本センターは、教育関係図書の貸し出しや、研修やワークショップの実施及び会場提供等を行います。同市が行った教育プログラムのカリキュラムを策定する際にも、その土台として本センターが開催した研修は非常に役立ちました。
また、アジェンダ21に基づき教育啓発をコーディネートするために、学校事務局は様々な活動を行っています。活動内容は、教師への研修プログラムの実施や、教育カリキュラムへの助言指導、市民からの活動提案相談受付、市民団体や専門機関、行政等のネットワーク構築仲介、助成金プログラムの情報提供等幅広く、年間予算140,000ユーロのうち、市から40,000ユーロの支援を受けて運営をしています。
さらに同市は、1999年に設立されたエネルギーと持続可能な発展のための機関(AESS)による学校教育に対する協力活動を通して、学校ESCOのための実施可能性を調査したり、エネルギー教育プログラムへ助言をしたり、学校への太陽光発電装置の設置と技術指導を行ったりする等、学校施設の省エネ・エネルギー対策の推進と、学校教育との連携を図っています。