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低炭素社会に向けた12の方策 5.人と地球に責任を持つ産業・ビジネス

目指す将来像

イメージ図

【40%以上の効率改善】 企業の絶え間ない努力とそれを支援する社会制度によって、各業種の実質生産額あたりのエネルギー消費量は2000年と比べて40%以上(各部門において年率1%程度の削減努力に相当)削減される見込みです。

【「低炭素」価値浸透による需要喚起】 消費者が低炭素型製品・サービスを選好するようになっていくこともあり、企業の製造技術やサービスの低炭素化への開発投資は益々進展してきます。また、低炭素化を積極的に行う企業に対する金融投融資を拡大させることで、企業活動の低炭素化は企業の競争力の観点からも重要な要素となるでしょう。その結果、水素を還元材として用いた製鉄技術など、多くの革新的技術が実用化されるようになります。

ステップ

【制度設計期】 企業の低炭素化に向けた努力を客観的に把握するために、統一化(標準化)された書式で企業別あるいは事業所別のCO2排出量を公開するようにしていきます。加えて、その企業の持続可能社会に向けた取り組みなども開示する制度を確立し、それらを第三者の立場から評価・認証する公認CO2会計士制度を導入します。
一方で、金融機関に対しても環境に配慮した「社会的責任投資行動」を実施する方針を明確に打ち出し、貸し出し資産の一定比率を低炭素型ビジネスに投資している金融機関を公表し、その取り組みを後押していきます。さらに、これらの低炭素型投資や金融商品等に対しても減税などの様々な優遇措置を導入することで、低炭素型の経営を行う企業にお金が集まる仕組みを構築していきます。

【導入期】 「見える化」が進んだ企業のCO2排出量データを基に、低炭素型経営を行う企業を後押しするような制度を導入します。具体的には、企業活動におけるCO2の排出に対して炭素税を課す一方で、CO2削減目標に関して政府と合意し、その目標を達成した企業には大幅減税措置や削減目標を実現するための技術開発補助などのインセンティブを与えます。CO2削減目標は第三者機関が評価し、その達成難易度に応じて、受けられる減税措置や技術開発用の補助金などのインセンティブを差別化します。また、環境税の導入に併せて規定の排出枠を超えて温室効果ガスを排出してしまった企業と、削減努力により排出枠が余った企業との間で排出枠を取引することができる「排出量取引制度」を導入し、企業のCO2削減コストや目標未達のリスクを最小限に抑えるような制度設計を行います。炭素税の税率については徐々に拡大していきますが、企業が将来の税率を踏まえた経営計画や技術開発投資計画を立てやすいように、将来の長期的な税率変化についても併せて公表するようにします。
さらに、特に先進的な取り組みを行った企業に対しては、例えば「Low Carbon of the year」などとして大々的に表彰を行います。これらにより、企業の低炭素製造技術・サービスへの転換を後押ししていきます。

【競争力の確保】 国際競争にさらされやすい産業などでは、炭素税の導入等による国際競争力の低下を招きかねません。また、企業への過度の負担は製造業の海外流出に繋がってしまいます。そこで政府は国際交渉等を通じて特定の産業の不利益が甚大とならないよう国際的な枠組みのスキーム(セクトラルアプローチ、国境課税など)の導入を世界各国に働きかけます。これらが不十分であり、十分なスキームが構築されていない期間中は柔軟な税制措置を行っていくものの、2020年までにはこのような税制の特別措置を撤廃します。

タイムライン

2050年までの計画と目指す将来像