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低炭素社会に向けた12の方策 8.カーボンミニマム系統電力

目指す将来像

イメージ図

【低ロスで低環境負荷】 石炭火力発電、天然ガス火力発電のいずれでも、超超臨界タービンの複合サイクルが一般的となり、発電効率は全てのプラントが55%以上を達成する見込みです。さらに一部の大規模で先駆的なプラントでは、発電効率60%を達成します。
また、発電所には二酸化炭素隔離貯留設備(CCS)が併設され、CO2をできる限り発電所外に放出せず、かつ一次エネルギーを効率的に二次エネルギーに変換するシステムが広く普及するようになります。

【再生可能エネルギーを活かす連系システム】 大規模太陽光発電や風力発電には、蓄電池や水素製造設備などの出力平準化設備が併設されるため、電力系統への影響をある程度抑制し、安定した電力供給ができるようになります。

【適切な原子力の利用】 原子力発電所については、電力需要推移や他の発電技術の開発動向を見据えた上で、政府や電力会社だけでなく、市民も巻き込んで利用の合意が図られています。
また、原子力発電所では、安全性確保とそのための情報開示制度の徹底を前提として、適切な廃棄物管理を行い、国際的な核拡散防止の観点も加味した上で、適切な水準での維持・稼働が進められます。

【エネルギーをそのまま運ぶネットワーク】 管轄区域内の基幹送電網は、100万Vの超超高圧送電網が張り巡らされるようになり、電力会社をまたぐ送電路や、原子力発電所と需要地を結ぶ送電路には超高圧直流送電が採用され、可能な限り送電損失を低減するような対策が講じられます。

ステップ

【将来像共有期】 まずは政府や電気事業者、需要家を巻き込み、中長期的な電力供給のあり方を議論して認識を共有します。ここでの議論を元に、産・学・官・民が協同して将来像を実現するのに不可欠な各種技術(再生可能エネルギー技術、超超臨界タービン、超超高圧送電技術、低損失CCS、電力品質管理・制御技術等)の開発を強化していきます。同時に、政策的に将来の低炭素電力供給を指針等で既定路線化して、既存電力会社以外に対しても参入や協調する動機付けを行います。
原子力発電については、安全保持機構の維持と適切な情報開示制度の下での運用スタイルをさらに強化します。それに加え、非専門家とのコミュニケーションを通じて、適切な原子力発電の利用に対して理解を深めてもらえるように努めていきます。
また、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーを導入することで発生する電力品質を維持するための費用の分担については、需要家への価格転嫁を進めます。その一方で、電力価格上昇による低所得者層への影響が最小限になるよう配慮するなど、電力料金制度の抜本的見直しを行います。

【低炭素電力ニーズ拡大期】 個人が直接発電事業者を選択できるように規制や制度の改定を行うと共に、電力に関わる税制のグリーン化(環境配慮)を進めていきます。これによって需要家の低炭素電力へのニーズを高め、発電事業の低炭素化、送配電ロスの低減等に対して付加価値を与えられます。
この頃までにCCS技術や超高効率発電技術、超高圧送電技術の実用化に一定の目処をつけるよう技術開発が進められます。そして、電力会社は長期的な指針に基づき、系統インフラ設備を更新するタイミングでの低損失線路への交換、長距離直流送電線の敷設、配電系統の容量拡大等を進めることで、エネルギーロスが少なく再生可能エネルギーを受け入れやすい電力送配電網を作り上げます。

【低炭素型電力供給期】 開発、実証してきた各種高効率化技術の普及を推し進めると共に、発電所を新設する際には、二酸化炭素削減技術の導入を徹底します。

タイムライン

2050年までの計画と目指す将来像