目指す将来像
【省エネ効果の見える化】
住宅やオフィスには、デジタル式の電気・ガスメータ(スマートメータ)が広く普及し、個別の機器の使用に伴うエネルギー消費量やCO2排出量を常時計測することが可能となります。
また、得られたデータを分かりやすい形で利用者に表示し、それぞれ個人の行動パターンやライフスタイルにあわせてさらなる省エネ・省CO2に向けたアドバイスを提供したり、空調や照明などを自動制御したりするLCSナビゲーションシステムが全ての新築住宅・オフィスに普及するようになります。
これらのシステムの多くは高齢者の安全安心、家庭・オフィスのセキュリティ監視機能など、多様なサービスと併せて提供されていきます。
【製品環境情報の見える化】
商品の購入時に製品に取り付けられたタグを携帯端末で読み込むと、各製品の環境性能に関する情報(ライフサイクル環境負荷等)やそれを選択した時の多様なメリットが、消費者に理解しやすい形で示されるようになります。
また、電化製品などでは、ネットワークを介して機器の稼働状態がメーカに送られ、メーカから適切な指示(修理や買換え助言、廃棄処理方法)を受けることができるようになっています。
ステップ
【基盤整備期】
LCSナビゲーションシステムを導入する上で、基盤となるスマートメータを普及させるため、明確な普及目標(5年以内に全ての住宅やオフィスに普及させる等)を定め、需要家への啓発やキャンペーンやエネルギー会社への導入資金援助などを通じて導入を後押ししていきます。
また、コンビニやスーパー、生協、家電量販店などの小売店と協力し、ライフサイクル環境負荷などのデータが得やすい商品(例えば自主企画商品など)を対象に試験的にライフサイクル環境負荷情報の表示(カーボンラベリング)を行います。同時にこれらの制度の実施に協賛するメーカを広く募集して環境情報を表示する対象商品を徐々に拡大していき、ラベリングに必要なデータやノウハウの蓄積を進めていきます。
さらに、環境負荷の計算方法やラベリングの表示方法などの規格を定めると共に、消費者が統一した指標で商品の環境負荷を比較することができるように、第三者機関によるカーボンラベリング認証制度を整備します。
【システム開発・統合期】
様々な情報を統合的に整理して表示するLCSナビゲーションシステムの開発には、開発段階から利用者やシステム導入者とのニーズを十分に理解して開発することが重要となるため、潜在的なシステム購入者を選定してヒアリングを行い、ニーズを把握します。これらのニーズをもとに、技術者・有識者・利用者が議論し、合議の上で決定したシステムの技術仕様をもって開発事業者を公募します。あらかじめニーズを把握し、一定数の需要を確保することで開発者にシステム開発のインセンティブを与えつつ、利用者やシステム導入者が求める製品機能、価格、エンターテイメント性が付与されたシステムデザインの実現を追及していきます。
さらに、家電製品やオフィス機器には、環境情報をやりとりするための情報通信機能の設置を機器メーカなどに義務付け、全ての機器の情報がLCSナビゲーションシステムに集約されるようシステムの統合を推し進めます。
【インセンティブ導入期】 カーボンラベリング制度やLCSナビゲーションシステムを活用し、企業や政府による個人・事業者の環境負荷低減のインセンティブ制度導入を進め、個人・事業者の環境意識向上による低炭素型ライフスタイル・ビジネススタイルを浸透させていきます。
タイムライン
出典:2008年5月 / 低炭素社会に向けた12の方策(「2050日本低炭素社会」シナリオチーム(独)国立環境研究所・京都大学・立命館大学・みずほ情報総研(株))