目指す将来像
【スペシャリストの育成】
大学・大学院および研究所に在籍する地球温暖化の研究者・専門家は、2050年には1万人程度にのぼる見込みで、温暖化問題に対する理解や対策技術の開発も進んでいます。
また、低炭素社会作りに関する広範な知識を持ち、多角的な視点から家庭内や企業活動に伴うCO2排出量削減のアドバイスを提供する「低炭素アドバイザー」が社会で活躍するようになり、この資格の取得者は2050年には5万人を超える見込みです。
【知識と情報の共有】
地球温暖化問題に関する基礎的な知識や様々な温暖化対策については、学校での環境教育や企業での研修などを通じてあらゆる世代の人々に浸透していきます。
また、放送や新聞など各種メディアは、環境問題に関するコンテンツを提供し、最新の研究で得られた知見など常に新しい情報を提供します。その他にも各種環境イベントの開催や、Webを利用したエコライフ実践に関する情報交換などを通じて、低炭素型のライフスタイルやビジネススタイルを確立するための情報や知識が共有されるようになります。
【低炭素型ライフスタイル・ビジネススタイルの浸透】 地球温暖化問題に関して、科学的知見に基づいた正しい知識を持ち、その知識に基づいた低炭素型のライフスタイル・ビジネススタイルを実践することが一般の人にとっても当たり前となります。また、低炭素社会づくりを実現するために主体的に行動する人が多くなり、自分が居住する地域の都市計画や地方行政などに積極的に参加するようになるでしょう。
ステップ
【教育スタイル確立期】
教育年齢にあった環境教育の教材やカリキュラムを作成します。また、子どもに環境意識を浸透させることによって、親や兄弟にも環境の意識や行動が波及的に浸透するよう、親子参加型の教育プログラムを開発し、各種教育プログラムの効果を分析して効果的な教育プログラム実施のためのノウハウを蓄積していきます。
一方で、教職員の知識レベルの向上を図るため、教員採用試験に環境問題に関する科目を追加すると共に、教職員を対象とした環境の研修も開催します。また、低炭素社会アドバイザーの資格制度の構築に向けて、有識者を集めての議論も始めます。さらに、一般の人に対しても適切な情報提供を行うために、NGOや企業などと協力しながら、各地で環境イベントや講習会を開催したり、情報提供・情報交換用のWebサイトを開設したりしていきます。
【環境教育浸透期】 小学校、中学校、高等学校までの教育機関において、環境に関する授業を必修科目とし、各種教育プログラムの実施を行います。また、低炭素アドバイザーの資格制度を導入すると共に、大学・大学院に資格取得のための専門学科を設置します。さらに、企業に対しては一定数の低炭素アドバイザー有資格者の雇用を義務付け、社員全員が低炭素アドバイザーによる研修を定期的に受講するよう指導していきます。
【教育効果安定期】 環境問題に対する対策の必要性が市民に浸透し、新たな対策を行う際には効果的で適切な宣伝や教育が行われるようになります。教材などは新しい知見に基づいて常に改訂し続けていきます。また、市民が常に環境問題に対して深い関心を持ち続けるよう、環境教育や環境行政の在り方等について議論する場を提供し続けていきます。
タイムライン
出典:2008年5月 / 低炭素社会に向けた12の方策(「2050日本低炭素社会」シナリオチーム(独)国立環境研究所・京都大学・立命館大学・みずほ情報総研(株))