廃食用油再利用

取材先 : 伊豆市 伊豆市は2009年の4月から、活用されずに捨てられていた家庭で使用済みの植物性廃食用油を回収し、公用車等の燃料として再利用している。 廃食用油の再利用は資源の循環利用にもなり、CO2排出量を削減に繋がる。また化石燃料と比較しても、窒素酸化物や硫黄酸化物等の排出も抑制できるので、環境汚染対策においても有効です。 また伊豆は観光名所が多くあるが、この廃食用油の回収のほか、ゴミの分別にも力を入れ、きれいな街づくりを目指している。

伊豆市の清掃センターのゴミを運んだり焼却された灰を運ぶ2tトラックは、伊豆市内の家庭から捨てられた廃油を燃料として動いており、この取組みは2009年の4月から行なわれている。毎月1回、伊豆市の各地にある廃油の集積所に市民の方から廃食用油を提出してもらい、収集業者が回収し、資源再生業者へ渡った資源化されたバイオディーゼルを2トントラックやマイクロバスの燃料として利用している。取材者がマフラー付近の臭いをかいでみると、排気ガスの嫌な臭いではなく、ほのかに天ぷらやとんかつの臭いがした。走行面では普通の走行には全く問題ないものの、伊豆市は山が多く、坂道では少しパワーが足りなくなる気がするという程度。
取材日はちょうど廃油の回収日でもあり、市内の修善寺地区だけで400リットルが回収された。伊豆市は4地区に分けられ全部で約1000リットルが回収されるそうだ。廃油はペットボトルに入れたものを回収するが、取材現場ではその廃油をドラム缶に移し替える作業が行なわれていた。廃油は基本的には植物性の油で、回収された油は家庭で何回も使いまわされたりしているため色は様々。資源再生業者はこの廃油を精製し中に含まれるグリセリンを抜く作業をし、バイオディーゼルとして再利用する。最初は油を回収する祭の容器は、食用油が入っている様なふたが上に開くものであった。しかしこのキャップだと回収作業中にふたが開いてしまうことがあったため、スクリュー式のキャップのペットボトルに変えたそうだ。
修善寺を中心とした観光地である伊豆市はこの廃油の回収をはじめ、ゴミの分別回収もかなり積極的に取り組んでいる自治体。観光地としてきれいな町づくりを目指す伊豆市は、人や環境にもやさしい町でもある。

バイオディーゼルで動くトラック

実際にバイオディーゼルで動いているトラック

廃食用油回収作業

各家庭から回収された油

パーソナリティーコメント: 鉄崎 幹人

家庭から出た廃油をバイオディーゼルとしてもう一度使う・・・一昔前なら考えられなかったことだと思います。 システムとしてはゴミ焼却炉に集められた廃油を回収した後、資源再生業者の方がグリセリンなどを取り除く精製作業を行い、バイオディーゼルとして再利用するというものです。 伊豆市内では実際、子供会のマイクロバスの燃料としても使っていて、普通走行にはなんら問題がないそうです。しかし考えてみれば、以前は「廃○○」、たとえば廃棄物や廃材と名前のつくものは全て「モノの最終形」でした。 でも今は違います。廃棄物からマイクロチップを取り出したり、廃材を利用して建物に利用したり。これからの時代「廃○○」は「モノの最終形」ではなく、「再生可能な資源」の出発点と考えるべきなんでしょう。 そのためにいろんな人達が考え、努力されているんですね。

ほめられタウン100