
取材先 : 土井牧場・土井智子さん 富士宮市で乳牛100頭を飼育している「土井牧場」を取材。土井牧場の土井智子さんは、昔から自給飼料にこだわり、牛の糞を堆肥にし、畑に還元した土作りでトウモロコシなどを生産。 それを飼料として牛を育てている循環型エコファーマーである。堆肥という有機質肥料使用は、化学肥料使用に比べ環境にも優しい。 また、その堆肥で作られた飼料を使用することで、物流にかかるCO2の排出を抑えている。 循環型酪農は、牛のえさやバイオエネルギーなどを作るための熱帯林の伐採も防げる。
富士山の麓「土井牧場」では、“循環型の酪農”に取り組んでいる。ここには100頭ほどの乳牛がいて、これらはみんなメスのお母さん牛。人間と同じくお母さんにならないとお乳がでない。そんな牛乳の品質にかかわってくるのが牛の飼料であり、土井牧場では“自給飼料”にこだわっている。牛が餌を食べると糞をし、それを発酵させていい肥料にしてから畑に還元し、その畑で餌を作り、サイロにつめて乳酸発酵させそれを1年間通して牛に与えている。
堆肥は何もしないでそのまま置いておくと産業廃棄物となってしまうが、発酵させ畑に戻すことで大変価値のあるものになる。1回に牛が出す糞は50キロにもなるので、100頭も牛のいる土井牧場ででる糞の量は大変なもの。牛の餌は外国からの輸入される場合が多いのだが、牛のえさ用やバイオエネルギーに穀物が使われる事によって、熱帯林が伐採されたりしている。循環型の酪農ではそれを自分の所で作っているので環境に果たす役割は大きい。土井牧場があるこの地域では遊休農地がたくさんあるので、近所の方が無料で貸してくれるためこの飼料を作る畑もだんだん広がっているそうだ。これにより100%とまでにはいかないまでも、かなりの割合で自給できているそうだ。
しかもこの堆肥の恩恵にあずかっているのは牛だけではない。土井さんはこの堆肥を使って有機野菜の栽培も行なっている。ブロッコリーや大根、白菜、ネギなどなんでもある。にんにくとアスパラには大量に堆肥が必要となるが、堆肥を使うとアスパラもとても太くてやわらかく、おいしいのができるそう。
そんな土井さん曰く、「今後はもっと子供たちにも酪農体験をしてもらって、牛の良さとか大変さをわかってもらい、“水より安い牛乳”が納得いかないことをわかってもらいたい」ということだった。
富士山の麓で元気に育つ牛
土井牧場の乳牛。堆肥を使用した飼料で育つ。
堆肥で作られた野菜
栄養たっぷりの堆肥で作られた野菜は飼料としても、食用としてもとてもおいしいものです。
パーソナリティーコメント: 鉄崎 幹人
今日紹介した富士宮市の土井牧場さんは飼育している100頭の乳牛に自給した飼料を与えているようです。この「循環型の酪農」の仕組みはこうです。 牛の糞→発酵→畑の肥料→飼料用穀物作り→牛の飼料 牛の糞はそのまま捨てれば産業廃棄物になってしまいます。ところがこれを循環させることにより、廃棄を減らし、なにより安全で栄養豊かな飼料を牛たちに与えることが出来るわけです。乳牛や肉牛用のえさとなる穀物を外国からの輸入に頼り続ければこれからも東南アジアやブラジルなどの熱帯林は伐採され続け、トウモロコシや大豆の畑に変わり続けることでしょう。1キロの牛肉には11キロの穀物が必要と言われています。「循環型の酪農」は地球温暖化の防止にも大きく関わっていることなんですね。



































