素早く充電できる電動バス

取材先 : (財)奈良県中小企業支援センター 産業支援課 財団法人奈良県中小企業支援センター産業支援課 低炭素管理員 山中しげとしさんに取材。2009年秋に行われた奈良市内における電動バスを用いた低炭素型観光交通システムの社会実験の様子をご紹介頂いた。

2009年10月30日~11月23日に行われた電動バスを奈良市内で走らす実験事業の様子を、財団法人奈良県中小企業支援センター産業支援課 低炭素管理員 山中しげとしさんにご紹介頂いた。
以前から奈良県(および奈良市)では、奈良公園に車が入ってくる事を抑制するいくつかの施策が存在していた。無料周遊バスを奈良公園内に走らすというのも取組の1つで、数多くの便数を運行していた。その無料バスを1時間に1台程度の運行を、電動バスにしたのが今回の社会実験。11月の4回の日曜日と23日の祝日の計5日間実行され、奈良市役所のパーク&ライド駐車場から、奈良公園までをシャトル運行した。
実験データは解析中だが、乗客に対してのアンケート調査によると乗り心地は快適で、なにより「静か」であると言う声が多い。今回の社会実験に使用された電動バスにはとても画期的な特徴がある。それは充電システム。非接触充電装置によって充電され、その所要時間も短い。早稲田大学が開発した装置で、地面の上に充電装置を置き、バスがその上に停車することでバスのリチウム電池へ給電されて充電される。この実験で、春日大社と奈良県庁にそれぞれ非接触充電装置を設置した。乗客が乗降する5分間程度でも充電ができ、かつ充電行為に人手がかからない。1回の充電で30㎞程度走行可能だが空調でかなりの電力を消費する。しかし今回、1週およそ10㎞のコースを若干の渋滞に巻き込まれたりしたものの、且つ空調も稼働させていながらも、全く問題(充電切れで停車するなど)なく運行できた。
量産体制ができていない現状では、この電動バス1台のコストは6~7000万円、給電装置は1500万円以上と、1組のシステムでおよそ1億円弱の予算が必要である。しかし、路線バスが電動バスにかわればかなりのCO2抑制となるであろう。ヨーロッパにはすでにこのようなシステムがある。世界遺産が存在する世界的な観光都市、奈良での実験はとても意義深い。

位置合わせが肝心

非接触充電装置の上に、バスの位置をしっかりと合わせる。
充電の準備はこれだけ。

充電中!

乗客が乗り降りする間にも充電ができる。

パーソナリティーコメント: 芦沢 誠、小川 恵理子

芦沢 誠「人手もかからず排ガスも出ない。低炭素社会に大きく貢献しますね。 」

小川 恵理子「振動も少なく静かなんですね。乗ってみたいです。」

ほめられタウン100